
スクウェア・エニックスが展開する6インチフィギュアシリーズ『BRING ARTS』より、キングダムハーツ3 ソラ のレビューです。
【パッケージ】


パッケージ。同じくスクエニから発売されているハイエンドフュギュアシリーズ『プレイアーツ改』では、基本的に扉付きのボックスが採用されていますが、ブリングアーツでは主に中身の見えるウィンドウタイプのパッケージが採用されています。
豪華に見えるのは前者ですが、箱のまま飾りたい場合にはブリングアーツのようなパッケージがいいですね。コンパクトなタイプのシリーズであることからも、そうしたディスプレイの仕方に適していると言えます。
【初版と再販版の違い】
2017年に始まったブリングアーツシリーズですが、第一弾としてリリースされたこちらのソラは、その後期間を空けて再販されたため、初版と再販版で細かな変更点があります(なお、今回レビューに使用しているのは再販版のソラです)。


パッケージの変更点は三か所。一つはシリーズロゴのデザイン(再販版は『BRING ARTS』の文字が大きくなっている等の違いがあります)。次にパッケージ右下のロゴマークの追加。最後にそれに伴うコピーライトの配列変更。
これらの違いにより、実店舗や実物画像を確認できるサイトでは、初版のものであるか再販版のものであるかを判別することができます。


本体にはそれほど大きな違いはありませんが、初版のものは鼻にシャドーが吹かれていたのが、再販版では変更されています。また初版と比較すると、再販版は丸いボタンのような装飾のカラーが明るくなっています。
そのほか、キーブレードの護拳部分の彩色も、濃い水色から薄い水色に変更されています。
【パッケージ内容】


パッケージ内容
【本体・武器×3・付け替え顔×1・付け替え手×6・台座・取扱説明書】
付け替え手は【開き手・ツーガンアロー用の持ち手・キーブレード用の持ち手】がそれぞれ付属。
【本体】


本体全身。6インチ(全高約160mm)と小ぶりなスケールながらも、今作ですっきりした印象になったソラのフォルムをしっかりと再現しています。

プレイアーツ改との比較。
こうして並べてみるとその大きさの違いがよくわかりますね。
プレイアーツ改は高価な分、サイズや重量による存在感だけでなく、造形や質感の面で優れています。
反対に、ブリングアーツは小ぶりで飾りやすく、軽量なため関節への負荷が小さいので、大胆なアクションポーズをとってディスプレイできるのがメリットです。




頭部アップ。ソラの特徴を捉えた、非常に完成度の高い仕上がりになっています。
目元はアイプリントによって再現されていますが、瞳には光沢があり生き生きとした表情を感じられます。また肌にはつや消し塗装が施されており、こちらもリアリティのある質感に。
複雑な髪形もしっかり再現されており、塗装は劇中に比べやや暗い色合いですが、単色ではなくグラデーションをつけてあるなど、総じてこだわりの感じられるクオリティとなっています。

こちらは交換用の顔パーツ。くちびるを結んだ真剣な表情をしているので、静かなテンションを表したいときや、バトルをイメージしたポージング等にも幅広く対応できる、汎用性の高いオプションヘッドです。
なお交換の際には、真上に引き抜くようにすると簡単に取り外せます。
【付属品】

本品付属のキーブレードはシューティングスター。
少々塗装の粗はありますが、造形やカラーリングの出来栄えは良好です。
KH3においても、設定上ソラが手にしているのはキングダムチェーンですが、ブリングアーツやプレイアーツ改ではこちらのシューティングスターが採用されています。
これは、今作のバトルシステム最大の目玉である、キーブレード変形のギミックを代表する一本としてデザインされたのがシューティングスターであったためだと考えられます(シナリオ中に必ず入手できる、ディズニーワールドをモチーフとしない、唯一の「変形」タイプのキーブレード)。

そしてこちらが、シューティングスターの変形先「ツーガンアロー」。
専用のハンドパーツも付属しているので、武器を持ち替える手間がいらないのは嬉しいポイントですね。

スタンド。台座部分は「キングダムハーツ」のシルエットが象られており、シンプルながらオシャレなデザインに。
アームの調整はネジを締めて行うため、プラスドライバー等が別途必要なほか、ポージングの度に締めなおさなければならない面倒はあります(手で調節できるよう少し緩めに固定すれば、負荷の軽いポージングでしたら数回分は支えられます)。
ただネジ式であるということは、強度や角度の調整を効かせやすいということでもあるので、普通のスタンドでは支えられないアクロバティックなポージングも保持することが出来る利点とも言えます。
【可動範囲】


上半身のスイング範囲。前後に動くのは腰ジョイントのみですが、前屈・後屈ともに大きくとらせることが可能です。

腕の可動域。ひじは90度ほどしか曲がりませんが、肩は真横より高く上げることが出来ます。
また、肩は引き出せるようになっているので、腕をぐるりと回すことも可能です。

脚部についても、股関節にスリット(切れ込み)の入った軟質パーツが使用されているので、干渉を受けることなく縦横に広く可動させることが出来ます。
接地性にも優れており、くつ部分は横ロールすることから、スタンドなしでも非常に安定感があります。

そのため、ひざ立ちも難なく可能です。
また、ひざ関節はかなり大胆に入っていますが、デザインのおかげかあまり目立ちません。
【ポージング】

立ち姿。こちらはキャラクター設定画を参考にしています。

おなじみの、頭の後ろに手をやるしぐさ。

セルフィーポーズ。

臨戦態勢。今作ではこの構えも印象的でしたね。

こちらは戦闘時の構え。

地上コンボ。

魔法(ファイア発動時をイメージ)。

リフレクトガード。

空中コンボ。

ツーガンアローに変形。

連続ショット。

ガトリングショット。

シュートフロー(ダイブバラージュ)。
この画像のみ、高さを出すためプレイアーツ改のスタンドを使用しています。

最後にキングダムチェーンを使ったポージング。
なおキングダムチェーンは、2ndフォーム・ハロウィンタウンver・クリスマスタウンver等に付属しています。
【おわりに】

以上、KINGDOM HEARTS III BRING ARTS ソラのレビューでした。
ブリングアーツの記念すべき一作目として登場したKH3のソラでしたが、それに恥じない見事な完成度のフィギュアとなっています。
本体はコンパクトなサイズながら、劇中再現度の高い造形バランス、広い可動域、関節箇所を目立たせない工夫など、随所にこだわりを感じられる出来栄えに。
中でも素晴らしいのが顔の造形。ソラの特徴を完璧に捉えているのに加え、両フェイスパーツとも非常に汎用性の高い表情に仕上がっているため、様々なシーンを再現して楽しむことが出来ます。
塗装には少々粗も見受けられますが、各部の塗り分けによって、肌や金属、服等のテクスチャーの違いが質感高く表現されています。
武器パーツもシューティングスター・ツーガンアローの2種類が付属しており、ポージングの幅は十分。さらに、ブリングアーツではキングダムハーツシリーズの新作が続々と登場しているので、さらなる拡張が期待できます。
総じてプレイバリューの高い一体となっていますので、KH3のファンはもちろん、すべてのキングダムハーツファンにおすすめです。