スクウェア・エニックスが6インチスケールで展開する新アクションフィギュアシリーズ『BRING ARTS』より、キングダムハーツ3 王様のレビューです。
【パッケージ】
パッケージはKHシリーズ共通のデザイン。裏面には、王様をイメージした各種ポージング例がレイアウトされています。
【本体・武器×1・交換用顔×2・交換用手×4・尻尾・専用台座・取扱説明書】
ハンドパーツは【握り手・開き手・キーブレード用の持ち手】が付属。
【本体】
本体全身。頭身バランス、全体のフォルムともによくできています。
続いてリクとの比較。劇中の身長差もきっちり再現されています。
こちらはS.H.Figuarts「キング ミッキー」との比較。どちらも6インチスケール(シリーズ)のフィギュアなので、胴体や腕のサイズはほぼ一致しますが、脚の長さや顔のパーツのバランスに大きな違いがあります。
また、フィギュアーツ版は全体的に幼く、KH2本編よりも可愛らしい印象になっている一方、ブリングアーツ版は若干頭身が高くなっているものの、劇中のイメージにより忠実な立体化を果たしています。
それぞれに異なる魅力があるので、王様のファンの方はぜひ両方とも揃えてみてください。
本体アップ。耳に擦れ傷のある個体が多いのが難点ですが、頭部パーツはどの角度から見ても「ミッキーらしい」、非常に完成度の高い出来となっています。
こちらは笑顔の付け替えヘッド。目線もフラットで癖のない表情をしているので、幅広いポージングに対応しています。
勇敢な王様らしい、きりっと引き締まった表情の付け替えヘッド。様々な戦闘シーンを再現するのに必須の、実用性の高い表情パーツです。
本体全身。小柄な王様の衣装ですが、チャックやベルトなどの細かな装飾部分まで丁寧に作りこみ、省略することなく塗り分けられているので、その造形を隅々まで堪能することができます。
尻尾ははめ込み式となっており、一度付ければ容易に外れない点は素晴らしいのですが、その反面初めは非常に取り付けずらくなっていますのでご注意ください。個体差もありますが、そのままではとても入らないような小さな穴しか空いていない場合も多いので、取り付けの際は最初にドライヤーで温めるなどし、まず穴を広げてみるとといいかもしれません。
【付属品】
闇の世界での戦いで傷ついたキングダムチェーンDの替わりに、王様が新たに手にしたキーブレード、キングダムチェーンW。
キングダムチェーンにスターシーカーを合わせたような煌びやかなデザインのこのキーブレードを、メタリックな彩色とマテリアルによって質感高く仕上げてあります。
特筆すべきは、今までの同シリーズキーブレードとは違い、キーチェーンの部分が実際に「キーチェーン」になっていること。あまり目立たないところではありますが、これによりキーブレード単体で見たときのクオリティが一段と高まりました。
これまで同様、持ち手の部分は引き抜けるようになっているので、持ち替えもスムーズに行えます。
こちらはS.H.Figuarts「キング ミッキー」付属のキングダムチェーンDとの比較。フィギュア本体と同じく、スケール的な違いはほとんどありませんが、刀身や持ち手、キーチェーンの大きさなど、それぞれのサイズバランスはかなり異なります。そのため、ブリングアーツの王様にフィギュアーツのキングダムチェーンDを持たせるといったことはできません。
付け替え用のハンドパーツ。付け替え手は、このように台座にまとめて収納されています。
続いてKHシリーズで共通デザインの「キングダムハーツ型」スタンド。画面左の通常スタンドに対し、王様に付属しているのはアームの短い右側のスタンド。
このスタンドは、王様の大きさに合わせサイズ調整のされた専用台座になっているので、アームを大きく折り曲げることなくコンパクトにディスプレイすることができます。
【可動範囲】
上体のスイング範囲。胴体自体の可動性は分割もなく標準的ですが、大腿部の可動域がかなり広いため、前後に大きくスイングさせることができます。
腕部は肩、二の腕(ロール軸)、ひじに可動ポイントがあるほか、関節への過負荷を逃がすため、腕が肩部から外れるようになっています。
また、肩関節は完全なボールジョイントではなく、胴体側に固定されている構造上一部の動きに制限がありますが、その分関節強度は非常に高くなっているので、破損に対してそれほど気をつかうことなくポージングを楽しむことができます。
前述の通り脚部の可動は優秀で、股関節だけでなく足首もボールジョイントになっていることから、接地性に関してもパフォーマンスは良好です。
ひざの可動ポイントは二重関節にこそなっていないものの、約100度まで屈曲可能となっています。
そのため、座った姿勢などのひざを直角に曲げるようなポージングについても無理なく行うことができます。
【ポージング】
こちらはキャラクター紹介などのメインビジュアルを参考にした立ち姿。
今回の王様の衣装はソラと同じく黒&赤を基調としたカラーリングになっており、リクやカイリらとも共通のチェック柄が入っていることから、これまで以上にキーブレード使いとしての一体感が出るようになりましたね。
続いて、笑顔のオプションヘッドを使ったポージング。
キーブレードを手にした姿。こちらはキーブレードマスターである王様の基本の構え。
KH2の名シーンより。常に落ち着き払った王様がグーフィー負傷時にみせた、怒りの構え。
KH3において、複数の敵に囲まれたときやリフレク使用時にみられる、守りの構え。
空中で回転しながら素早い連続攻撃を繰り出す「たたかう」。
敵を追尾する光の弾を放つ魔法「ホーリー」。
ゼアノートに対して至近距離で発動した究極魔法「アルテマ」。
こちらはアクア捜索のため、リクとともに闇の世界を訪れた場面。
リクとのシチュエーションコマンド「ダブルデュエル」。
COM以来の二人の連携は、ゲーム内において直接の共闘は初だったこともあり燃えましたね。
ここからは、Re Mindで追加された技&シーンをイメージしたポージング例です。
王様とソラが共闘する2つのバトル、ルクソード&マールーシャ&ラクシーヌ戦、アンセム&ゼムナス&ヤング・ゼアノート戦で使用できる連携技「ホッピングホーリー」。
この二人の組み合わせはこれまでありませんでしたが、今回Re Mindで連携技が追加されたことで、ついにKHシリーズの主人公ソラとディズニーキャラ代表の王様のコンビネーションが実現しました。
その後の王様を操作するイベントでは、複数のレプリカ・ゼアノートを相手にたった一人立ち向かう姿が描かれます。
一連のイベントは、どんなにボロボロになってもあきらめずに歩み続ける王様の強さをみることができた、王様登場シーンの中でも屈指の名場面でしたね。
最後に、アンセム&ゼムナス&ヤング・ゼアノート戦でのみ発動できる「トゥルーエンド」。
ソラ&リク&王様版のトリニティリミットといった連携技で、3人がキーブレードを突き立てた中心に巨大な魔法陣が現れ、そこから天を貫かんばかりの光の柱が立ち昇る大技。
今後このシリーズがどのような展開を見せるのかはまだわかりませんが、またRe Mindのように守護者同士が協力するシーンをたくさん描いていってほしいですね。
【おわりに】
以上、KINGDOM HEARTS III BRING ARTS 王様のレビューでした。
ディズニーキャラサイドとしては初めて単体でブリングアーツ化した王様ですが、肝心の顔の造形も良く、全体的にかなり高いクオリティに仕上がっていました。
特に一部ブリングアーツの課題であった、肩部ジョイントの破損を防ぐ工夫が見られたことは大きなポイントです。
また可動性に関しても、王様の小柄で丸みのあるフォルムを崩さない範囲で最大限確保されており、交換手や尻尾がはめ込みずらいといった難点はあるものの、それらも可動や造形の面からみれば優秀な出来となっています。
総じてこのスケールのフィギュアとしては非常に素晴らしい完成度を誇る一体となっていますので、興味がある方はぜひ手に入れてみてください。
ドナルドやグーフィーについては未だ限定版のトイストーリーVer.以外登場していませんが、もし今後ノーマルVer.のブリングアーツ化もあるとしたら、このクオリティを期待したいですね。