
2020年4月10日発売の
『FINAL FANTASY VII REMAKE』から、
クラウドに続き、プレイアーツ改 バレットのレビューです。
【パッケージ】


リメイクに伴いスタイリッシュな装いにスタイルチェンジしたバレット。
パッケージもそうしたイメージを前面に押し出したデザインとなっています。

ウィンドウに描かれているのはガトリングガンを打ち込むバトルシーン。
ボックスアートにも同じく、バレットの象徴であるギミックアームが描かれています。
【スタイル】


オリジナル版のバレットは、かなり横に強調されたフォルムをしていましたが、リメイク版では、筋骨隆々な体躯はそのまま、少し引き締まった印象に。
また、サングラスやインナー、ポーチといったアイテムの追加や、各部のデザイン変更から、クラウドに比べ変化が大きく見られます。
プレイアーツ改では、リメイク本編よりもさらにスマートな体型にアレンジされていますが、それでもその大きさと重量から、同シリーズの中でも圧巻のボリューム感があります。

リメイク版クラウドとの比較。全高273㎜のクラウドに対し、バレットは295㎜。
並べてみると二人の大きさの違いがよくわかります。
設定ではクラウドが身長173㎝、バレットが197㎝なので、身長比で考えると正確ではありませんが(本来は約1.14倍のサイズ差に対し、こちらは約1.08倍のため)、その差は充分に感じられます。

続いてACバレットとの比較。AC版は全高284㎜なので、身長的にはリメイク版より低いですが、スケールに違いはありません。
塗装については、色見の強いAC版に対し、リメイク版はダークトーンに抑えたカラーリングに。肌の質感としても、リメイク版はつや消し塗装が施されているので、よりリアリティのあるものに仕上がっています。
【本体アップ】




頭部。髪やヒゲ、頬の傷跡までしっかりと書き込まれています。
バレットは頭頂部を残して刈り上げたハイフェードと呼ばれるヘアスタイルをしているので、横から見たときに首関節が目立ちますが、可動域を確保するためには仕方がないといったところ。
肌のグラデーション塗装や塗り分けのクオリティは非常に高いです。

ギミックアーム。これに関してはデザインに大胆なアレンジが加えられています。本フィギュアの発売時期が早かったことも理由として考えられますが、初期のトレーラーと比較しても形状が異なることから、コンセプトの時点で明確にアレンジの意向があったといえます。

リメイクで大きく意匠の変わった左腕のタトゥーは、パッド印刷により精緻かつ鮮やかに再現されています。
またそれだけで可動が制限されそうなほど逞しいバレットの腕ですが、かなりの角度まで内側に曲げられるほか、肩にロール軸もあるので、意外にも柔軟なポージングが可能です。造形再現だけでなく可動範囲まで考慮された設計は見事。


各部のディテール。リメイクにて新たに追加された腹部アーマーのベルトや腰のポーチ、ジャケットの装飾やボトムスのステッチに至るまで、非常に細かく作りこまれていることが確認できます。
塗り分けも正確でハネ等もなく、高度な彩色技法により各部の素材感の違いがリアルに表現されています。
【付属品】

オプション一覧。
【ハンドパーツ×1・サングラス×1(こちらは掛けた状態で収納されていますが、取り外し可能なためオプションとしてカウントしています)】
非常にシンプルな構成。ハンドパーツは開き手(左)のみ付属。
またその他に組み立て式の台座が付属します。

サングラスを外した状態。オリジナルに近い印象に変わるため、リミテッドカラー版のクラウドとディスプレイしたい場合にもいいですね。
【可動範囲】


前後のスイング可動。胴体には分割が入っていますが、腹部のアーマーが干渉してしまい、前にはあまり屈めません。後ろには比較的大きくのけ反ることが可能です。

肩の上下可動域。ポーチに接触することなくスムーズに回転させられるよう、肩部に使用されているジョイント(クリック式)にやや角度がつけられています。

こちらは水平方向の可動範囲。ジャケットが軟質素材でできているのに加え、スリット(切れ込み)も入っていることで可動に制限が掛からず、左右どちらもかなり高くまで腕を上げることが出来ます。

下半身については、デザイン上の制約により可動範囲が狭くなってしまっています。
これは仕方のないところではありますが、左脚はポーチ同士がぶつかってしまうので、開脚することはほとんど出来ません。またクラウドにあった大腿部のロール軸は、留め具の造形もあってオミットされています。
ただ、バレットに関しては遠距離攻撃が基本ということもあり、クラウドほどダイナミックなアクションをとることはないので、ポージングに際してそこまで気になることはありません。

ひざ立ちなど縦の動作については問題なく可能です。
また、大腿部にロール軸はありませんが、股関節のジョイントが左右にスイング可動するので、ポージングの調節にも幅広く対応しています。
【ポージング】

素立ち。オリジナルやACではコミカルな仕草も見られたバレットですが、リメイク版はクールなポーズが様になりますね。

パッケージ表紙のような、背を向けたポージングもかっこいいです。

戦闘態勢。

『たたかう』。足元の接地性はまずまずですが、重心がかなり安定しているため、台座を使わずとも動きを付けたポージングが可能です。

続いて、付属の台座を使った場合のポージング。
台座なしでも安定感のあるバレットですが、やはり使用するとディスプレイの幅が広がります。

こちらはリメイク本編の戦闘画面をイメージした配置。

ヘビーショット。

マインドブレイク。

グレネードボム。

ハンマーブロウ。
はたして、リメイクでも近接戦闘用のギミックアームは登場するのでしょうか。もし存在した場合、『右腕で殴るハンマーブロウ』も実現するかもしれません。

サテライトビーム。
こうしたド派手な演出のリミット技も、どのように再現されるのか楽しみですね。

アンガーマックス。

カタストロフィ1/3。地面に向けて発射しているシーンのイメージ。

カタストロフィ2/3。反動を利用してジャンプしている場面の再現。
重心バランスの調整は必要ですが、台座のアーム軸部分に入っている
六角ボルトの渋みを調節することで、浮かせた姿勢も支えることが出来ます。

カタストロフィ3/3。
さすがに不安定にはなりますが、最上段であっても支えることは可能です。

ガードスコーピオンと遭遇した場面。
プレイアーツ改としては、今後ティファ・エアリス・セフィロスの発売が予定されていますが、そちらも絡めてディスプレイできる日が楽しみですね。
【おわりに】

以上、FINAL FANTASY VII REMAKE
PLAY ARTS改 No.2 バレット・ウォーレスのレビューでした。
2017年、クラウドと同時期に発売されたこのバレットですが、
フィギュア化に際してスタイリッシュな印象を強く打ち出したスタイルにアレンジされています。
本体は細部にわたって施されたグラデーション塗装やウェザリングによって、布・革・金属等の各テクスチャーの質感が見事に表現されており、アクションフィギュアでありながら非常にリアリティのある存在感を放ちます。
付属品はハンドパーツが一点のみ(サングラスは着脱可)と、質感重視のプレイアーツ改においても寂しい内容。
付け替え用のオプションヘッドなど何か一つ欲しかったところではありますが、
バレット本体のボリューム感やクオリティは申し分ないので、決してプレイバリューに劣るといったことはありません。
現在入手困難な本フィギュアですが、新たにリファインされたバレットのカッコよさを存分に感じられるアイテムとなっていますので、気になる方はぜひ探してみてください。